●トイレを覚えさせる

イグアナにトイレを覚えさせるのは、最初はとにかく根気が必要です。イグアナは頭がいいのでいつからでも始められると思います。
やり方としては、室内犬用や猫用のトイレにペットシートを置いたものがメンテナンスしやすいのでお勧めですが、最初はイグアナが好んでトイレをする場所にそれを置いてやります。どこか別の所でやったウンチを置いて、匂いを付けておくのも効果があります。温室の最下段のように棚板の隙間から下へ排泄物が落ちて、体が汚れないような場所ならそのままトイレにすることができます。その場合は棚板の下のバットにペットシートを敷いておくと、汚れた時にそれごと捨てられるので大変メンテナンスが楽になります。
鹿沼土などを入れたバットなどをトイレに使う場合には、排便ごとに汚れた土を取り除いてやって、いつも清潔な状態に保ってやることが大切です。
最初はそれをトイレと認識しないので、まず成功する確率はとても低いです。朝など体が温まった頃を見計らって、時間を決めてイグアナをその場所へ連れて行きます。「ウンチ」とか「トイレ」とか言葉をかけながらシッポの付け根辺りを指で触ったりして、排泄するんだぞということを伝えるようにします。たいてい途中でイヤになって、どこかへ行こうとしますが、また戻してやってトイレを済ませるまで根気よく付きやってやります。
あんまりしつこくやると、そのうちイヤになって癇癪を起こしたり怒ったりしますので、機嫌が悪くなりそうになったら、ひとまず止めてください。
そうして自由にさせておいて、また時間をおいて挑戦してみてください。最初の頃はそんな繰り返しですが、そのうち知らない間にその場所で排泄をしていたり、朝見ている前で排便をしたりするようになります。

<トイレを教えるコツ>

朝、体が温まったら必ずトイレの場所へ連れて行って、「トイレ」とか「ウンチ」とか声をかけながら、シッポと後ろ足の付け根あたり(総排泄孔より少し体寄りで少し上の辺り、骨盤の後ろ辺り)を親指と人差し指の2本で挟んで内側へ押すように刺激してやります。
その辺りには膀胱があるので、ふにふに押していると、催した時には体の中でキュルキュルする感じが指先に伝わってきます。
そうなれば、もう「出るよ、出るよ」というサインです。
毎日、同じ時間に同じ場所で同じ言葉をかけながら、総排泄孔のあたりを触っていると、イグアナも飼い主が何を要求しているのか理解できるのだと思います。
決して焦らず、躾る過程を楽しんでやってみてください。

トイレを覚えさせるとお部屋が汚れないのはもちろん人間にとって好都合ですが、朝決まった時間にトイレをさせるように習慣づけてやると、排便の状態からその時の健康状態を観察することができます。便秘気味の時はご飯にニュートリバックを多めに入れたり、水分の多い果物をトッピングに乗せたり、お風呂へ入れたり室温を高めに設定したりと早めの対処が可能となります。下痢気味の時にもニュートリバックは効果的です。毎日普段よりも多い目にたっぷりとご飯にかけてやって、数日続ければ便の状態は改善されます。もちろんこの場合にもお部屋の温度が適温になっているか再度チェックすることが大切です。
うちのフェリちゃんの場合は本当に色々な場所でしつこく教えたので、気がついてみると「ウンチ」という言葉を覚えて反応するようになっていました。
うちのイグアナ3匹のうちで、言葉に即反応するのはフェリちゃんだけです。フェリちゃんは「ご飯食べないの?」って言うと、ご飯を食べに行きます。
「ウンチしないの?」って言うと自分から棚を降りて、トイレへ直行します。とっても頭がいいので、びっくりです。
皆さんもトカゲなんて人間の言う言葉が分かるはず無い、なんて思わずにいっぱい話しかけてやってください。 いつかツーカーの仲になること間違いなしです。

フェリちゃんのトイレ
棚板を敷いてやってシッポやお尻が汚れないように工夫してやると
イグアナは清潔好きなので比較的好んでその場所をトイレにするようです。