<イグアナに噛まれたら>
イグアナはパニックになっていると、結構すごい力で噛みついて離してくれないことがあります。大きなイグアナでは肉ごともって行かれて、大ケガになることもあります。
噛まれて離してくれない場合は、鼻の穴を指で2〜数分ほど押さえて息が出来なくすると一瞬噛んでいる力がゆるみますので、口を開けさせることができます。
両手がふさがっている場合は、ブーッ!と大きな声を出したり、なるべく変な声を出したりしてイグアナの注意が噛むこと以外にそれるようにします。少しでも噛んでいる力がゆるめば、その隙に手を確保できます。
噛まれた原因を見つけて、なるべく噛まれないようにした方が、イグアナも人もイヤな思いをしないで済みます。
彼らは自分が飼い主を噛んだことをよく知っていますので、噛んだ後も叱らずにそっと優しくしてやることが大切です。
<噛まれた傷の処理>
イグアナに噛まれると出血がひどくて驚きますが、傷口を水道水で洗って、その後オキシフルを何回かたっぷりかけて消毒します。数枚のティシューペーパーを傷口に当てて手で押さえて圧迫し、とにかく止血します。数分から10分くらいで出血が止まったら、そっとティシューペーパーをはがしますが、もしティシューペーパーがくっついてしまっている場合は、ティシューペーパーの上からオキシフルをかけてそっとはがしてください。裂傷がひどくて傷口が開きそうな場合は、絆創膏を5mmくらいの細い幅に切ったものを用意し、傷口が開かないように傷口に直角になるように何本かテープを貼ります。イソジン消毒液を脱脂綿に浸し傷口に塗った後、清潔な滅菌済みガーゼを当ててガーゼが動かないようにテープで留めた後、包帯等で保護してください。その後は水にぬらさないように注意して(ぬらすと雑菌が入って化膿します)2日おきくらいに消毒します。ガーゼがくっついている場合は、オキシフルをかけるとはがれます。2日間くらい傷口が痛かったり腫れたりすることがありますが、1週間〜10日もたてば通常は傷口もふさがり、ガーゼを取っても大丈夫になります。
これはあくまで私個人の経験による通常の処理です。ひどく噛まれて、縫合が必要な場合もありますので、そのような傷の場合はなるべく早く病院で手当を受けられてください。
<噛みつくのはどんな時?>
イグアナが噛みつくのは、多くの場合次の3つくらいの理由があげられます。
(1)恐怖からパニックになっている時
(2)発情期のオスで、メスと交尾をしたい時に気が荒くなっている場合
(3)威嚇するために興奮状態になっている時
このような時には目つきがちょっとおかしくなったり、動きが固まったりして瞬時の攻撃に移れる体勢になっているのが分かります。ちょっと様子がおかしいと思われたら、すぐに手を出さずしばらく様子を見てください。時間が経つと体の緊張が解けていくのが分かると思います。
噛まれる場合はたいてい手や足の傷だと思いますが、慣れていないイグアナや興奮状態のイグアナに、可愛いからと顔を寄せていたりすると鼻や頬を噛まれたりします。鼻を噛まれて大けがをされる方もいるようですので、ご注意ください。イグアナを飼い始めてから間もない時には、イグアナに噛まれると驚いてすぐに手を引きがちですが、手を引くと傷がひどくなってしまいます。どうしても反射的に手を引いてしまうと思いますが、噛まれてもあわてず口をはずずようにすると、それほど深い傷にならずにすむことが多いようです。
個体差がありますので、全く噛みつくことがないイグアナもいます。噛まれる事故を避けるためには、怖がらせたりパニックになるような原因を作らないことが大切です。発情期のオスでは、ぬいぐるみやフリースなど、噛みつくものを与えて交尾の代替行為をさせてやることが必要です。
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